工法の概要
ツイスター工法(回転式破砕混合工法)は、円筒内で高速回転する複数本のフレキシブルなチェーンの打撃力で、2種類または3種類の地盤材料の破砕・細粒化(解砕)を行うとともに、必要に応じて添加材料加え均一に混合させることによって、破砕と混合を同時に行う事を可能にした土質改良工法です。一つの機構で破砕と混合を同時に行える従来にない画期的な工法で、高含水比粘性土から軟岩まで幅広い土砂性状に適応出来るため、建設発生土の有効利用に適している工法です。
また、他の方法に比べて添加材料をより均一に混合することが出来、砂質土に安定材を混合し分離防止剤を添加した処理土は、埋立砂地盤の液状化防止対策や護岸背面土圧の低減、地耐力強化などを目的として活用されています(事前混合処理工法と呼ぶ)災害で発生した土砂混じりのガレキをチェーンの打撃により土砂とガレキに分離し、さらに振動ふるいや風力選別で効率よく分別し、分別処理や再利用が可能となる工法です。
工法の特徴
地盤材料の細粒化と添加材料との混合を同時に行うため、経済性に優れています。
岩塊、コンクリート塊、貝殻等を破砕し細粒化します。
解砕効果を有するため、粘性土の有効利用が可能です。
従来の原位置混合方法に比べ、高品質な混合攪乱を行う事が可能です。
チェーンの回転数、本数を変化させることにより広範囲な地盤材料に適応可能です。
機械本体はシンプルで、メンテナンスも容易です。
ベルトコンベア搬送システムとの組み合わせにより連続大量混合が可能です。
装置がコンパクトで輸送、装置、解体を容易に行えます。
適応範囲
本工法は優れた混合性能と破砕、解砕性能を有しているため、粘性土から岩までの幅広い地盤材料の混合が可能です。
適用例
各種建設発生土の有効利用
建設発生土の改良、浚渫土の改良、脱水ケーキの改良、CSG材料の製造
遮水混合土の製造
最終処分場の遮水層構築(ベントナイト混合、脱水ケーキ混合)、堤体の刃金土製造(細粒土と粗粒土の混合)等
各種副産物の有効活用
コンクリート・アスファルト塊の破砕による再生利用、貝殻およびスラグ類の破砕による再資源化
汚染土壌の浄化
重金属類の不溶化処理、揮発性有機化合物(VOC)の無害化処理
ガレキ混り土砂の分別・改良工事
プラントに併設した振動ふるい機と風力選別機により、土砂とガレキを効率よく分離
事前混合処理工法への適用
土砂に安定材(セメント)を混合した処理土を運搬、投入して埋立て、液状化防止、支持力増加、土圧低減を図る
事前混合処理工法
事前混合処理工法(PREM工法:PremixingMethod)とは、土砂と少量の安定材(セメント)を混合し、分離防止剤を添加した処理土を、運搬・投入を行い、そのまま安定した地盤を造成する工法です。この工法は、液状化防止・支持力増加・土圧低減などに対して効果があり、また、浚渫・掘削土砂のリサイクルにも役立ちます。
施工機械は自走式土質改良機やベルトコンベア方式などもありますが、製造量が多い場合や工期が長い場合には回転式破砕混合機を用いた方が能率よく経済的で、品質の良い処理土の製造が可能です。
処理土を用いて造成した地盤は、砂質土に少量の安定材を加えるため、c-φ材(砂の内部摩擦角に粘着力を付加した材料)として扱うことができ、工学的により高品質な地盤となります。また、分離防止剤の効果により、安定材の分離と水域の濁りを防止することができます。
適用例
各種プラントシステム概要
回転式破砕混合工法研究会
回転式破砕混合工法の最新情報はこちらをご覧ください。