動圧密工法

大地を固める

動圧密工法(重錘落下締固め工法)は、鋼またはコンクリート製の重錘を地盤に繰り返し自由落下させ、地盤に加えられる衝撃力により、地盤を深部まで締固め・強化する工法である。また、廃棄物に対しては、締固め(減容化)によって処分場の延命化が可能であり、地盤としての安定化が図れる。

改良深度は、改良対象土質に応じて重錘重量・落下高さを変えることにより、最大深度20mまでの改良が可能です。また施工機械は打撃仕様に応じて100~300t吊り級クローラークレーンを使用します。

工事施工中に各種の計測・試験を実施し、それらの結果に基づいて施工修正を行いながら施工を進める、いわゆる情報化施工による責任施工体制を取り入れております。したがって、確実な改良結果、均一な強度を有する地盤への改良が期待できます。

工法の適用としては、空港(関西空港Ⅰ期、中部空港、岩国)、道路、鉄道、発電施設(沖縄を除く8電力会社)、石油タンク(国家備蓄タンク類)、工場等の各施設、廃棄物の減容化による処分場の延命化および地盤の安定化に多くの施工実績を有しております。
平成27年3月までの日本国内の改良総面積は約325ha、海外工事を含めると約2,500haに及んでいる。

動圧密工法の特徴

動圧密工法の特徴

広範囲な土質に適用 

砂質土、岩砕盛土、転石混り土(径1m以上でも適用可)、廃棄物などの地盤に対して有効です。

コスト縮減

締固めには特別な材料を使用しないので、経済的に優れ、コスト縮減が可能です。

環境対応

固化材等の材料を使用せず、地盤そのものを締固めるため、環境に対して安全です。

責任施工体制

改良地盤は改良目的を達成して引き渡されます。

地盤別適応例

砂地盤の液状化対策

阪神大震災でも施工地盤上の構造物は安全でした。

廃棄物地盤の
安定化・減容化

廃棄物処分場の延命化や跡地の有効利用のために用いられています。

岩砕盛土の締固め

地震動などによるゆすり込み沈下の防止、クイ打設が困難な場所での直接基礎への対応が可能です。

施工の流れ

事前調査

地盤(土質)条件、地下水位、細粒分含有率等を調べます。

Next

準備工

測量により打撃点を表示します。

Next

第1シリーズ タンピング

○地点にハンマーを落下し、地盤にエネルギーを与えます。

Next

埋め戻し・整地

ハンマー落下により形成された打撃孔の直径・深さを計測し、周辺土を用いて埋戻します。

第2シリーズ ダンピング

□地点にハンマーを落下し、地盤にエネルギーを与えます。

Next

埋め戻し・整地

ハンマー落下により形成された打撃孔の直径・深さを計測し、周辺土を用いて埋戻します。

Next

仕上げタンピング

軽いハンマーで地盤をベタ打ちし、表面部分(2~3m)を締固めます。

Next

整地

整地を行います。

事後調査

改良結果が目標値に達していない場合は、追加打撃を実施します。

Next

終了

打撃点配置図

打撃点配置図
<凡例>
○第1シリーズ打撃点
□第2シリーズ打撃点

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Q&A

Q1. 動圧密工法は誰がいつ考えたの?

動圧密工法は1960年代後半、フランスのルイ・メナール技術研究所によって開発されました。日本には1973年に技術導入されています。

Q2. シリーズ施工とは何ですか?

動圧密工法ではハンマー落下(打撃、タンピング)地点を等間隔に配置します(「動圧密工法の流れ」参照)。この打撃点をさらに交互に第1シリーズ打撃点、第2シリーズ打撃点...と分けます。施工時にはまず全ての第1シリーズ打撃点を打撃し、次に第2シリーズ、第3シリーズへと打撃してゆきます。  こうすることで、第1シリーズではエネルギーが地盤の深い部分まで及び、以降のシリーズでは中間部分を締固めることができます。通常2あるいは3シリーズ施工が採られることが多く、これらを本タンピングと呼びます。  なお、地盤の浅い部分を締固めるために本タンピング終了後、軽いハンマーを用いて仕上げタンピングを行います。

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Q3. 動圧密工法は従来のタコ打ちとどこが違うの?

無計画に打撃を加えていた従来のタコ打ちでは、地盤の表層のみが締固められてしまいます。動圧密工法は、改良条件に基づいて打撃仕様を決定し、大型クレーンを用いて地盤の深部から締固めていくよう計画的な施工を行います。また、動圧密工法は施工の中に測定、試験等が含まれており、それらのデータを迅速に解析・評価し、施工に反映させる情報化施工を採りいれています。

Q4. 環境への影響はないのですか?

動圧密工法は、特定建設作業には指定されていないので、振動・騒音規制法では規制されていませんが、その施工原理からハンマー落下時に振動・騒音が発生します。
 騒音はあまり問題になることはありませんが、振動は規制規準値75dBを準用すると、50~100m離れる必要があります。しかし、防振溝の設置や、ハンマー重量や落下高さを調節することで、耐震設計の行われた構造物に対して10m程度まで接近して施工しても何の異状も見られなかった例もあります。

Q5. 写真のクレーン横に写っている網枠は何ですか?

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フロントアンカーといいます。
ハンマーを落下させた時の反動に対しクレーンを安定させるために用います。また、ハンマーが地盤に落下した際の土砂の飛散を防ぐ安全対策の役割も果たしています。

施工写真

施工写真1

台塑六軽石化工業区地質改良工事
(プラスチック製作・加工工場建設)

平成7年~平成12年施工(改良面積2,134ha、改良面積1,800ha)

台湾中部雲林縣沿海部の遠浅な海域を浚渫によって埋立造成した場所である。埋立土層その下位の沖積砂層は、全体にゆるい締り状態になっているため、工場の建設に先立って重錘落下締固め工法による液状化対策工事が実施された。
1999年9月に「台湾中部大地震(集集大地震)」が発生したが、震源地から60kmしか離れていない当敷地においても震度Ⅴ以上の地震に見舞われたが、工場建設から2年経過した工場建屋その他に被害はなかった。

施工写真2

中部国際空港

平成13年〜平成14年施工

愛知県常滑市沖合に建設されている中部国際空港島は、埋立層厚10~13m、礫混り砂質土主体の埋立地です。
 中部国際空港島内の生コンプラントを初め、鉄道及び高架道路の下部工、航空機給油(燃料タンク)等の施設建設にあたり、動圧密工法によって緩い締まりの埋立層の締固めを行い、構造物の基礎地盤の支持力増加、(不同)沈下防止などを図りました。

主要施工実績表

今までに施工を行った主要な実績をまとめてあります。

施工実績一覧

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